刑事裁判不提出記録とは、捜査機関が裁判の証拠として提出していないものです
開示請求により入手しましたが、裁判には一切出てきていないものです。
なぜ不提出としたのか疑問なものばかりです。
滑走路において走行実験した記録 平成17年9月2日実施
現場道路形状と異なる平坦な場所での実験で、
急制動をかけた場合でも、トラックは右に曲がって止まる実験結果が出ています。
被告が『回避のためにハンドルを切った』のではなく
『制御不能になり反対車線に侵入した』と主張していた遺族の言っていたとおりの結果が出ていましたが
検事は「言っていたような結果は出なかった」と遺族に対し説明し、
裁判にこの鑑定書を提出しなかったのです。
「警察捜査を否定すると裁判に勝てない」と言い続けていた検事は、
被告の「回避のためにハンドルと切った」という証言と、
約8mの無い事になってしまったブレーキ痕の事実を取り繕うためこの鑑定を隠しました。
これが右傾斜の激しい現場道路であれば、
さらにトラックは右に曲がっていったことは簡単に推測できます。
自転車付着塗料の鑑定 平成16年10月13日実施
自転車の塗料の付着に気づいたのは、私共遺族です。警察は全く気づいていませんでした。
このような写真はたくさん持っています。もっと鮮明な物も。
塗料が微量なため鑑定は大変だったようですが
「トラックのもの」または「類似」しているという鑑定結果がでました。
美紗の自転車 撮影日 平成15年9月3日
なんで不提出なのか理解不能です。調書には1枚も添付されていません。
警察主張のぶつかり方 平成16年4月13日実施
警察の言っていた衝突態様です。どうして裁判で提出しなかったのでしょうか。
何枚もこのように撮っている写真が出てきました。別に不提出にする理由が見当たりません。
悪く言えば、この衝突態様だと疑問点が浮上したから「出さなかった」というのは考えすぎでしょうか。
今度は左から。 平成16年4月30日実施
頭部衝突痕がどうすればあうのか、試してみたのでしょうか。
それとも、私たちの「横断中ではない」という言い分を否定するためでしょうか?
女性が美紗の役になってやっている様子が数枚ありました。
衝突痕合わせ 平成17年1月24日実施
実際の不提出記録には警察官二人で測量している様子のほか、絵のように自転車を当てている写真があります。
サドルが完全にトラックからはみ出しているアップ写真までありました。
これを出すとバックミラーが邪魔して頭部衝突痕の説明が付かなくなるので出さなかったのでしょう。
頭部衝突箇所は、助手席側バックミラーの内側。正面から見てフロントガラスの右下角です。
下の写真のメジャーを持った警察官の右手斜め上の方にひび割れがあります。
ほかにも、タイヤ痕が右側の物しか印象されていない理由など鑑定されていました。
なぜこれらの鑑定が不提出なのか。
最初に出した、警察の結論を何としても維持したかったんでしょう。
捜査とは何か。裁判とは何なのかと不信感ばかりが増します。
真実・真相解明はどこへ行ってしまったのだろう。
美紗の命と尊厳は、捜査機関のどれだけの人間の立場を守るために踏みにじられたのだろうか。
自分たちで調べた結果、やっぱり美紗が悪かったっという結論であっても
親として結果は受け止める。その覚悟を持って事件と向かい合いました。
なのに、捜査機関はここまで証拠を隠したのか。裁判の持つ意味を疑います