酒提供の飲食店経営者、起訴事実認める<2008/5/12 >

 埼玉・熊谷市で今年2月、飲酒運転の車が対向車に衝突し、対向車の夫婦が死亡した事故で、
飲酒運転をした男に酒を提供した飲食店経営者の初公判が12日、
さいたま地裁で開かれ、経営者は起訴事実を認めた。

 この事故は今年2月、飲食店で酒を飲んだ玉川清被告(危険運転致死傷罪で起訴)が
泥酔状態で車を猛スピードで運転し、対向車と衝突、
対向車に乗っていた小沢義政さんと妻・雅江さんが死亡したもの。

 玉川被告に酒を提供した飲食店の経営者・大久保博明被告の初公判が12日に開かれ、
大久保被告は起訴事実を認めた。
また、検察側は、大久保被告の飲食店では開店以来、
客が車を運転して帰ることを知りながら酒類を提供することがあったことを指摘した。
初公判を傍聴した被害者の遺族は、記者会見で
「同じような事故が起きないようにしてほしい」と訴えた。

 一方、埼玉県警は12日、玉川被告の車に乗っていた同僚2人を飲酒運転同乗の容疑で書類送検した。


初公判では、被告の姉が証人となり情状酌量を訴えました。
被告は、3人もの私選弁護人を従えての裁判です。
自分が助かることだけに頭がいっぱいなのでしょう。




  ~判決~2008.6.5

  全国初・酒類提供罪裁判

    判決公判が行われました。

   判決   懲役2年 執行猶予5年


控訴となるのかはわかりません。執行猶予がつきましたが、重い判決であると思います。
今後、この判決が判例として残っていく事でしょう。
ただ、営業停止の処分は行って欲しいですね。
すぐに営業再開では反省していないと言う事になりますし、ご遺族も納得しないと思います

(2008.6.18)

 熊谷市で2月、9人が死傷した飲酒運転事故で18日、事故の遺族が法務省を訪れた。
鳩山邦夫法相に「道交法違反という犯罪で、被害者の存在を認めない法律家の考え方は誤っている」と、法改正などの対応を求めた。

 面会したのは、事故で亡くなった夫婦(ともに56歳)の長男小沢克則さん(31)と妻の樹里さん(27)。他の交通事故遺族らも同行した。

 小沢さんは、運転者に酒を提供したとして道交法違反(酒類提供)の罪に問われた
飲食店主(45)の裁判で、裁判記録の閲覧など被害者としての権利を認められなかった。
法相に対し、「飲酒運転で死傷者が出ている。酒を飲ませたり飲酒運転の車に同乗したことと、
事故の発生とは深い関係がある。
被害者を想定していない罪だと言われても、国民に理解できない」と訴えた。

 面会後、取材に応じた小沢さんは「法相からは前向きな姿勢が感じられた。感謝している。
精神的に追い詰められている被害者に対し、法律は柔軟であるべきと思う」と話した。

 さいたま地検はこの日、懲役2年、執行猶予5年の有罪としたさいたま地裁の
飲食店主に対する判決について、控訴しない方針を小沢さんらに伝えた。執行猶予付きだったことから、控訴を求めていた小沢さんは、
「飲酒運転をゼロにしたいという思いから実刑を求めてきた」と話していた