佐久市で二〇一五年三月、中学三年の和田樹生さん=当時(15)=が乗用車ではねられ死亡した事故で、
道交法違反(不救護・不申告)の疑いで告訴され、同容疑で不起訴となった御代田町の男性会社員(46)について、
長野地検は二十八日、再び不起訴としたと発表した。処分は二十七日付。

 事故を巡っては、男性は自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われ、
二〇一五年九月に禁錮三年、執行猶予五年の判決が確定したが、
同じ事故の際の道交法違反(速度超過)罪と事故後の道路運送車両法違反(不正改造)の罪に問われ、
今月十八日、長野地裁佐久支部がそれぞれ公訴棄却、無罪とする判決を言い渡した。

 和田さんの両親は、一度目の判決後、独自に事故時の速度などを調査し、一七年五月、速度超過を地検に刑事告発した。
運転していた男性は事故直後に一一九番せずに飲酒運転を隠すため近くのコンビニで口臭防止商品を購入していたとして、
道交法違反(不救護・不申告)についても告訴。一八年二月に速度超過は起訴された一方、不救護・不申告は不起訴となった。

 両親の申し立てを受けた上田検察審査会が今年一月、不起訴不当の議決をし、地検が再捜査していた。
 地検は二度目の不起訴について「証拠関係を精査した結果」と理由を明らかにしていない。
地検は二十七日に面会した両親に「現場付近を離れたとまでは言えない」と説明し、不起訴とする方針を伝えていた





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