走行実験
トラックに追い越されたという目撃者。
前方にトラックがいたにもかかわらず、「美紗の横断している姿を見た」という事だったので、
私たちは走行実験を行いました。すべて、同型車を用意し自転車も配置しました。
普通に双方が走行していればどのような距離で試しても、全く自転車の姿を見ることはできませんでした。
ただ1つ、見える方法は、トラックが「追い越しをしている最中」でした。
トラックが目撃者の前方を走っていても「見えた」というのであれば(写真左の状態)
美紗がトラックの走行車線を越え、反対車線まで進んでいたとしか考えられないと判明。
病院からのカルテ・CT・レントゲン写真の開示請求
美紗に死因特定のための開示請求です。
カルテの解読やCTの見方を勉強し、さらに医師からの説明などから
美紗の致命傷は「左即頭骨のかい離骨折」と判明しました。
ろっ骨・四肢・骨盤などに骨折は一切ありませんでした。
江別渓和会病院 安田医師による説明の要約 1 病院搬入時間は、午前7時56分 死亡時間は、午前8時42分 2 来院時の意識レベル Ⅲ-300 (9段階の中で一番悪い) 4 脳幹の反射(頭を動かして目が伴って動くか) ネガティブ 5 脈は一時、30くらいになったが・・・ 6 体からの大きな出血は無い 7 左右の耳から、髄液が大量に流れ出ていた 8 頭蓋底の骨折の骨折の可能性大 9 頭部に傷および陥没は無い 10 肺挫傷の疑い 肺に空気の入りが悪い。レントゲンで見ると陰影が薄い 11 左側側頭骨の骨折あり 12 右鎖骨の骨折あり 13 擦過痕はあるが、四肢に大きな外傷は無い(手足・骨盤の骨折は無い) 15 脊髄の骨折およびズレは無い |
道路の傾斜・轍の測量
ユニックが大きく右に傾いて右に重心がある状態で走行していたことから、
トラックがブレーキ操作を行った際、タイヤはロックしていた(加害者も認めている)
事から、トラックは制御不能になり反対車線へと侵入したのではないかと考えました。
高速度走行による制御不能を立証するため(危険運転致死傷罪の適用を求めるため)
現場道路を交差点手前400mまで、電子計測器を用い道路傾斜などを調べました。
間隔は5mごとに左右路肩の白線・センターライン・車線中央部の5か所を測量。
すると、道路全体がトラック進行車線から反対車線へ大きく右に傾斜していました。
つまり、道路は平坦ではなかったのです。
危険でしたが、トラックの走行していた車線を同型車で走行させ
ハンドルを放すと、トラックは反対車線へと流されていきました。
わだちの深さは、2cm~4cmでした。
調査結果のページへリンク
衝突実験
美紗の自転車と同型の自転車を使い、美紗の自転車に残っている
衝突箇所と同じ部分に、水性塗料を塗り母が乗車。
父がトラックを運転し、自転車にぶつけるという実験を行いました。
三脚を立てビデオ撮影しながら、何度もトラックと自転車を衝突させました。
結果は、衝突痕1つ合うと他が合わないのです。
全部の衝突痕が合う態様になるには、トラックが自転車に右前方から
ぶつかってきたときでした。
自転車も私もボロボロになりました。
(見た方が驚いたようで、警察に通報されるところでした。)
自転車の走行実験
小学生、中学生、父、母、祖父、祖母・・・と様々な年齢の人を集め、
現場道路で、「何秒で渡れるか」を計測しました。
徐行してそのまま横断、一旦停止してからの横断、斜め横断の3つ。
最速で1・36秒、最長で3・42秒(斜め横断)でした。
現場道路は6m(1車線3m)。
自転車1漕ぎで4m26cmも進む事実も判明。
センターラインで衝突(警察・加害者証言)では
美紗は、徒歩の人よりもずっと遅い速度で自転車を走らせていた事になります。
自転車が道路に出てきたからブレーキ操作をしたのが
交差点手前約60m。すでに車道に出ていた自転車が
トラックが60m進む間に、ペダル1漕ぎすらしていなかったということになり
大きな矛盾が出てきました。
目撃者探し
事件自体を見たのはトラックの後方を走行していた乗用車の人だけでした。
しかし、事件発生直後には多くの方が居たようでした。
そこで、まず救急通報してくれた町内の方から話を聞き、覚えている状況を図にしてもらいました。
そこからは、「あの人もいました」という言葉を頼りに、名前の出た方全ての方々に現場まで来ていただき
多くの事件直後を現場を見た事を図にして書いていただきました。
そうして、自転車の倒れていた方向・向き・場所、靴のあった場所、美紗の倒れていた位置、
かばんのあった場所などを知ることができました。
延べ、十数名の方々の協力を頂きました。
少しでも、事件当時の事が知りたいとの思いから
行政文書開示請求を行いました。
通報時間・現場到着時間・美紗の状況・病院到着時間・通報者など
知る事が出きました。