最初の警察官の言葉

病院で美紗が息を引き取った直後、検視に来た警察官は、
私たちの氏名・住所・電話番号・生年月日の聞き取りをしてきました。

 その直後の言葉が、
「お姉ちゃん寝ぼけてたとかない?」
「何か悩みあったとか?」
「自転車壊れてなかった?」
「変わったこと無かったかい?」

 何故そんな事を聞くのかと不快な思いがあったが、その時はその意味が分からず
「そんな事は絶対無い」と否定しました。

事件について質問しても
「自分は現場に行っていないから詳しい事はわからない」
と何も知る事が出来ませんでした。

そして、この事件は警察により「出会い頭」だと発表されました。


調査会社への依頼H15.9.5)

被害者家族が写真を撮ったり証拠を集めても取り合ってもらえない可能性を考え、
民間調査会社へ証拠保全を依頼しました。
第三者の調査も客観性を持たせるため、公平性を保ためにお願いしました。
なので依頼内容は、「現場の証拠保全」であり、事件内容についてではありませんでした。

加害トラックは、事件当日に加害者の会社に返され、
真っ直ぐスクラップ場に運ばれている事が分かり、調査会社の方がすぐに写真を撮りに行きました

トラックの即日返還を警察に即刻抗議しましたが、
「写真取ってるから、トラックは返した」と言う答えでした。
さらに驚く事が、仮還付ではなく本還付だった事でした。

事件態様に大きな疑問を持っていた私たちはトラックは大事な証拠。

処理しかしていない警察は「捜査中の事故」と言いながら、加害トラックの廃棄処分を認めてしまったのです。

加えて、調査会社において、私たちが衝突位置や美紗の飛ばされた位置すら分からないため、
血液反応検査(ルミノール反応検査)を2回実施してもらいました。
警察の言うところからの血液反応はなし。

トラックの走行車線から見れば反対車線の道路脇から多くの血液反応が出たのです。
そして、美紗の転倒位置も特定しそこに花を供えることが出来るようになりました。

  事件目撃者にも現場に立ち会ってもらい、調査会社の人と独自の実況見分も行いました。
目撃者は横断を開始している美紗を交差点のかなり手前の地点から見ていました。
「かなり小さく見えた」と目撃者は証言しています。

時間経過から考えても道路幅を考えても、美紗は横断中に撥ねられたのではないと確信へと結びついていきました。



故意か過失か

トラックが反対車線にはみ出して曲がっていった理由についても
「ハンドルを右に切ったと言っているから右に行ったのではないか」と言うだけです。

反対車線にトラックがはみ出さなければ、美紗は今も生きていたはず。
意思で向っていったのなら「過失」ではないと訴えたが、全く相手にされません。

加害者は私たちに、
「思いっきりブレーキを踏んだのでタイヤはロックしていたと思う」と言っています。
ロックしていたらハンドル操作は効かないはずです。

「右に切ったといっているから」と加害者証言で答えを言われても、
納得できるはずがありません。

どんなに疑問あっても、それが真相解明に絶対必要な事でも取り合おうとしない捜査機関。

「高速度により進行の制御が出来なくなり反対車線に突っ込んでいった」
としか考えられない状況や証拠しかないのにそれに目を向けてくれないのです。

一度作った書類の内容を絶対変えようとしない捜査機関の変な意地としか思えません。
後から新たな事実が出てきても当初の捜査内容からは変えない。
無理に型にはめようとするから、余計おかしな説明になるのはないでしょうか?

検察庁に事件が送致された後、警察は私たちに対し
「タイヤロックしてたら、ハンドル操作は効かないからね〜」
「送致した事件のことだから、警察ではもうお話しすることは出来ませんけど」
怒るというよりもなぜか笑いそうになりました。




危険運転致死傷罪の適用を求めて

私たちは、美紗に一切に過失はないと信じているし、それだけの物証もあります。
命奪われても、「声」を遺しているのです。

当然、危険運転致死傷罪適用での起訴を望んでいた私たちは、
72km」と言う数字で危険運転になるか警察に率直に聞いてみました。


答えは大嘘。

「本部とも相談したけど無理じゃないかって。速度を捉えて言ってると思うんだけど。
はっきり申しますけど、
危険運転致死罪はカーブもしくは砂利道じゃなないと。
そして危険運転致死罪の本に車が高速度でセンターライン付近で人を撥ねた場合は、
危険運転にならないとはっきり出ちゃってるんです。
センターライン付近にいた人を撥ねても危険運転にはならないと出てるんです。
私どもの参考書にそう書いてある」

そんな馬鹿なと思いながら、危険運転について書いてある
「近代警察社」出版の本を取り寄せ調べましたが
そんな事など書いていません。


道警交通指導課にも聞いてみたが「そんな事はない。」という返答でした。
どうしてすぐばれるような嘘までつかなければならないのか。
トラック運転手の過失は「前方不注視のみ」と言い張っていたからなのでしょうか。